ネパールやインドの子の笑顔見たい…コロナ下支援で物資届ける アジアチャイルドサポート


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 【沖縄】アジアで学校や井戸などを建設する沖縄市の認定NPO法人アジアチャイルドサポート(池間哲郎代表理事)が昨年、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で影響を受ける子どもたちへの支援に奔走した。ネパールの農村で暮らす子どもたちに学生服や靴などを届けたほか、インドでは酸素濃縮器や食料を送るなど緊急支援事業に取り組んだ。

学生服や靴などを受け取った子どもたち=ネパール(アジアチャイルドサポート提供)

 ネパールでは首都カトマンズから南に離れた農村地域にある二つの学校に昨年10月、計120人分の学生服やジャージー、靴を届けた。同法人はこの地域で12年間、学校への給食支援を続けている。

 同法人の宮國直樹課長は「貧困から抜け出すには教育が必要だが、子どもたちも働いていた。給食を出すことで子どもがいる家庭の食費を支援している形にもなり、多くの子どもが学校に戻ってきた」と語る。

 コロナ禍のロックダウンで学校も1年以上、休みになったという。学校が再開されても、農業で自給自足する家庭では学用品を購入するのが難しい。

ジャージーや靴などを受け取り、笑顔を見せる子どもたち=ネパール(アジアチャイルドサポート提供)

 現地スタッフが感染対策を講じて学生服などの贈呈式を開いた。子どもたちに制服や靴などを手渡すと、子どもたちは笑顔で受け取ったという。教職員からは「これまで寝間着やはだしで登校する子どももいた。日本の皆さんに感謝し、喜んでいる」とのメッセージを受け取ったという。

 宮國課長は「子どもたちの笑顔に救われ、また支援を頑張ろうと思える。寄付で活動を支えてくれている沖縄や全国各地の方々に感謝している」と話した。

 インドでは新型コロナの感染爆発が起きていた昨年初夏、以前から支援してきた地域にある病院に、酸素濃縮器を送った。ほかにも小麦粉や米、豆、粉ミルクを送るなど計134万円相当の緊急支援事業に取り組んだ。

 (宮城隆尋)