那覇観光に周遊タクシー 県内外6社で来月まで無料実験 空港や泊いゆまちなど5拠点結ぶ


社会
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「この青いマークが周遊タクシーの目印。活用してほしい」と呼び掛けるZUMIの友利晋将社長=27日、那覇市のロワジールホテル那覇

 新型コロナウイルス感染症の影響で停滞する、沖縄観光の新たな可能性を模索するため、ホテルや通信事業など県内外の6社が連携して立ち上げた「プロジェクトおきなわ」は、空港や観光名所など那覇市内の5拠点を結ぶ周遊タクシーの実証実験を行っている。取り組みは観光庁の「既存拠点の再生・高付加価値化推進事業」の一環で、期間中は無料で乗車できる。

 県民や観光客を対象に、公共交通機関だけではたどり着けない観光地などへのアクセスを向上させることで、慣れない道を走るレンタカーによる交通渋滞や事故の減少につなげたい考え。実験期間は2月28日まで。

 周遊ルートの停留所は那覇空港、ロワジールホテル那覇、泊いゆまち、識名園、のうれんプラザの5カ所に設置。東光タクシーが各停留所で待機し、停留所間を運行する。乗車中は無料でWi―Fi(ワイファイ)を利用することができる。乗車条件としてQRコードからアンケートへの回答が求められる。

 本事業でアンケートシステムの開発や、車両内のWi―Fi環境整備を手掛けるZUMI(ズミ、那覇市)の友利晋将(くにまさ)社長は「沖縄の渋滞は深刻。周遊ルートが事業化して利便性を高めることができれば、渋滞緩和だけでなく高齢ドライバーの免許証返納にもつながるはずだ」と期待を寄せた。

 また、友利氏は、実証実験を通して月定額でタクシーが乗り放題となるサブスクリプションの有効性も検証する方針を示した。周遊タクシーに関する問い合わせは東光タクシー(電話)070(5417)7206。
 (当銘千絵、写真も)