沖縄県内12月景況、据え置き 「一部に持ち直し」 おきぎん経研


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 おきぎん経済研究所(東川平信雄社長)は28日、2021年12月の県内景況について発表した。県内景況は「新型コロナウイルス感染症の影響が続くものの、一部に持ち直しの動きがみられる」と判断を据え置いた。

 【個人消費】百貨店売上高は前年同月比7・2%減となった。食料品は同3・5%増だったが、衣料品が同6・4%減と伸び悩んだ。雑貨や家庭用品も売り場面積の減少などで前年を下回った。新車販売台数は同10・1%減の2901台。一定の需要はあるものの、世界的な半導体不足の影響で納品遅れが続く。

 【建設】公共工事請負金額は、国や市町村などの発注工事が増え、同1・6%増の179億5900万円となった。セメント出荷量は琉球大医学部の西普天間移転などの大型案件があったことから、同6・5%増と18カ月ぶりに前年を上回った。生コン出荷量は、民間工事向けは増加したものの公共工事向けが減少し、全体としては5・2%減で23カ月連続で前年を下回った。

 【観光】ホテル稼働率はシティー、リゾート、ビジネス全てで前年同月を上回った。シティーとリゾートの客室単価は同12・5%増で、コロナ拡大以前の19年比でも1・5%増となった。宿泊収入は20年比で26・5%増。全国的な旅行需要の高まりなどを受け、観光施設入場者数は同24・6%増だった。

 (沖田有吾)