男子は宮里、女子は小山が優勝 全国大会へ テニス・MUFGジュニア県予選


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男子決勝 サーブを放つ宮里琉星=29日、沖縄市の県総合運動公園レクドーム(大城直也撮影)

 テニスの2022MUFGジュニアトーナメント県予選は29日、県総合運動公園レクドームで男女の決勝を行った。男子は宮里琉星(TCμ)が6―3、6―4で喜久川楓(沖縄東中)を下し、2連覇。女子は小山みのり(沖縄尚学高)が渡久地杜生(宮里中)に7―6、6―1で勝って頂点に立った。優勝者は4月中旬に愛知県で行われる全国大会への出場権を得た。

宮里 接戦にも「いつも通り」

 今月上旬にあったU16の九州大会を制した宮里琉星(TCμ)と、同大会8強入りの喜久川楓(沖縄東中)によるハイレベルな一戦となった男子決勝。序盤から2ゲーム差以上開かない接戦となったが、先に流れをつかんだのは安定感のある宮里だった。

 強烈なフォアハンドで押してくる喜久川に対し、攻め立てるスタイルをあえて抑えた宮里が「あまり無理せずにラリーをする意識で、相手のバックを狙っていった」と粘り強く打ち返す。高速サーブへのレシーブも「ポジションを下げたりして立ち位置を変え、考えさせるようにした」と徐々に相手のペースを崩し、ミスを誘って第1セットを奪った。

 第2セットも中盤までゲームカウント3―3と競る展開となったが、宮里は集中を切らさない。接戦の時こそ「いつも通り」と安定したテニスを貫き、ライバルを退けた。

 昨年の全国大会は1回戦で敗れたが、この1年で「試合中にイライラすることが減り、メンタル面で成長できた」と手応えを感じている。「今年は優勝したい」と頼もしい。現在中学3年。春には宮崎の強豪・佐土原高に進学する。「高校は全国でしっかり勝っていきたい」と先々の目標も語った。
 (長嶺真輝)

小山、集中保ち勝ち切る

女子決勝 バックハンドで返球する小山みのり=29日、沖縄市の県総合運動公園レクドーム(大城直也撮影)

 勝負どころは第2セットの1ゲーム目。ジュースに入ってからサーバーの小山みのり(沖縄尚学高)が再三アドバンテージを取るが、渡久地杜生(宮里中)が強烈なショットを左右に打ち分けて振り出しに戻す。

 迎えたジュース10回目。得意のサーブで2連続エースを決めた小山がついにこのゲームを奪い、流れに乗った。

 ロブを織り交ぜながら相手のミスを誘うなど冷静な試合運びで勝ちきった。「ポイントを取って取られてという展開だったけど、集中を切らさずに第1ゲームを取りきれたことが大きかった」と振り返った。

 兵庫県出身。中学3年の時に沖縄尚学の練習を見学し「メリハリがあって、監督も親身に教えてくれる」と昨春入学し、全国レベルの選手にもまれて力を付けている。

 シングルスでの全国大会は初めてという小山は「サーブとフォアの精度を高め、1試合でも多く勝ちたい」と意気込んだ。
(長嶺真輝)