首里城復興イベント今秋催し 33年ぶりに王国祭事「木曳式」も 10月29~11月3日


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前回復元時の「木曳式」で実施された御材木自動車パレード=1989年11月2日、那覇市

 2022年秋から本格化する首里城の復元工事に向け、玉城デニー知事を委員長とし、那覇市や国頭村などの関係自治体で組織する「令和首里城復興イベント実行委員会」が2日、発足した。委員会では10月29日~11月3日の日程で、復元工事の始まりを記念し、完成を祈願する行事「木曳式(こびきしき)」を前回の復元時以来、約33年ぶりに実施することが決定した。首里城復興祭や、世界のウチナーンチュ大会など、他のイベントとも連動し、復興への機運を高めたい考えだ。

 木曳式は琉球王国時代、首里城の建設木材を搬入する時に行われた祭事で、前回の首里城復元時の1989年にも実施された。御材木を自動車に乗せて、調達先の国頭村から首里城公園まで運ぶパレードや、神木などを運びながら練り歩く「木遣(きやり)」の儀式を実施する予定だ。

 県によると、一連の復興イベントは日本復帰50年の記念事業の一環として実施する。担当者は「首里城に象徴する、沖縄の歴史文化への理解を深め、発展の歩みや、今後の展望も広く発信する事業にしたい」と述べた。

 実行委は今後、復興イベントのロゴやキャッチコピー、追加事業も広く公募する方針を決めた。いずれも16日から募集を開始する。詳細は後日、県のホームページで公表する。

 (当銘千絵)