楽天・内間「器用にできない」投げて強くなる 目標50試合登板<ステップアップ・県勢の球春>


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
初日から100球を投げ込んだ楽天の内間拓馬=1日、金武町ベースボールスタジアム(狩俣悠喜撮影)

 プロ入りした昨年に続き、1軍キャンプでスタートを切った楽天の内間拓馬(宜野座高―亜細亜大出)は「若い世代でチームを引っ張る」という強い自覚と決意を胸に、2年目のシーズンに向けて始動した。初日からブルペン入りし強い球筋を意識。球数を多くこなすことも目標として100球を投げ込んだ。

 「大学時代から球数を投げて覚える派だった。投げていかないと出てこない感覚がある」。昨年けがなくシーズンを終え、体の強さも長所の一つだ。練習の球数にも「けがを恐れて投げなかったら、結局損をするのは自分。投げずに感覚を出すという器用なことはできない」と自らを分析し強みを追求する。

 この考えには昨年の反省もある。1年目から1軍中継ぎで起用されて11試合に登板し、打者45人を相手に奪三振は16。一方で失点は7だった。「真っすぐで押せた。でも大事なウイニングショットを決められないと複数失点につながった。確率良く、いい球をどう投げるかがポイントになっている」と課題を見つめる。

 さらに「昨年はいろんなことをやろうとし過ぎて悪い方向にいってしまった。器用な方ではない。やはりいかにシンプルにできるか。引き出しを一つ二つに絞ってそれをやり抜くことが近道だと思った」とし、キャンプでもテーマを絞って練習に取り組む。

 チームは昨季、大リーグから戻った田中将大など、経験豊富で厚みのある投手がそろう。「生きた教材として話を聞いていきたい」と先輩の力を頼りにしつつも、同期で昨季9勝した早川隆久らの名前を挙げ「自分たち世代が引っ張っていけるよう頑張っていきたい」と覚悟をにじませる。新たなシーズンでは「50試合は投げてこそ信頼が得られる」と貪欲に出場機会を狙いにいく。
(謝花史哲)