「乗っ込み」とは釣り用語で、魚が産卵期に入って深場から浅場に移動することで、この時期に釣れるチヌを「乗っ込みチヌ」と呼ぶ。この時期のチヌは産卵に備え、餌を荒食いすることが多く、比較的釣りやすく、釣師待望の季節となっている。コロナ前まで毎年多くの釣り大会が開かれていた西崎一文字は、1~3月前半ごろにチヌの数釣りが期待できる。
1月19日にGFG沖縄の川端勝巳さんから、西崎一文字でチヌが釣れているとの情報が入り、同行取材。川端さんと彼の釣り仲間3人の4人で西崎一文字の通称「ナベ堤」に午前8時に渡った。時折小雨が降る中、釣り開始。コマセをまき、仕掛けを投入するが、付け餌も取られない状況が続き、時折釣れるのは20センチ前後のユダヤーガーラのみ。この日はチヌの活性が低く、海底でじっと動かず餌を食べている状態だったので、ウキにアタリがほとんど出ず、西崎一文字に慣れていない残りのメンバーが苦戦する中、10時20分に野原元輝さんが30センチ前後のチヌを釣り、11時10分に川端さんも35センチを釣り上げた。仕掛けをはわせて、小さなアタリを読み取った川端さんは、その後もコンスタントに25~35センチのチヌを釣り上げ、納竿(のうかん)の午後4時までに5匹のチヌを釣った。西崎一文字のチヌはこれから最盛期を迎える。つりぐのぞうさん(電話)098(995)3117。
(おきなわ釣り王国社・仲栄真修)