宮古島市議選で全票数え直し 県選管、審査申し立て受け実施


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再点検のため票を仕分ける県職員ら=3日、宮古島市役所

 【宮古島】2021年10月24日に投開票された宮古島市議会議員選挙を巡り、県選挙管理委員会は3日、宮古島市役所で全ての票を数え直す開披再点検を実施した。次点で落選した棚原芳樹氏の審査申し立てを受け実施した。全票点検は2006年の石垣市議選以来、15年ぶり。

 同市議選で棚原氏は719票を得たが、24位で当選した狩俣勝成氏(720.597票)に1.597票差及ばず次点で落選した。無効票の中に自身の票が含まれていたり、案分票に手違いがあったりした可能性を指摘している。

 棚原氏は21年11月に市選管に異議を申し立てた。市選管は再点検後に同29日付で「結果修正ない」との決定書を棚原氏に通知した。これを受け、同氏は自身が立ち会っての検票を県選管に申し立てていた。

 3日の全票点検には棚原氏や狩俣氏ら関係者らが立ち会い、県選管の委員長ら4人と県職員11人が、全票から選挙結果に影響を及ぼす恐れのある票を抽出した。

 県選管によると、抽出した票のコピーを持ち帰り、有効や無効を精査して採決する。3月中旬から下旬に申立人の棚原氏に結果を通知し、県公報に掲載する。
 (佐野真慈)