沖縄振興特措法案を閣議決定　5年後に見直し付則　政府、年度内成立めざす

　【東京】政府は８日午前の閣議で、沖縄振興特別措置法（沖振法）、跡地利用特別措置法など沖縄関係５法などの改正法案を閣議決定した。現行法が３月３１日で期限切れとなるため、本年度内成立を目指す。

　西銘恒三郎沖縄担当相は同日の閣議後会見で「切れ目なく沖縄振興策を推進し、沖縄の自立的発展と豊かな住民生活を実現できるよう法律案の早期成立に全力で取り組む」と述べた。

　法案改正では、沖振法の期限を１０年延長した上で、５年以内の見直しを付則で規定する。国際物流や観光などの拠点整備を促す「地域・特区制度」で、税制優遇を受ける事業者に設備投資などの実施計画を義務づけ、認定要件に「付加価値増」「給与増」を加える。

　跡地利用特措法は、浦添市のキャンプ・キンザー（牧港補給地区）の返還を念頭に、拠点返還地の指定要件緩和などを盛り込む。琉球大医学部などが建設中の西普天間住宅地区跡地と同じ措置で、一体的な土地利用が可能になる。

　沖縄振興開発金融公庫法は、沖縄公庫の日本政策金融公庫への統合を１０年延長し、業務範囲を拡大。これに伴い行政改革推進法も改正する。沖縄復帰特別措置法には、酒税軽減措置の２０３２年５月１４日までの段階的縮減と廃止を盛り込む。

　今後、衆参両院での審議を経て３月３１日までの成立、４月１日からの施行を目指す。