生理用品の支援つなぐ 豊見城・平良さんの呼び掛けに寄付相次ぐ


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 経済的な理由で生理用品を手にできない状態などを指す「生理の貧困」の解消に役立ててもらおうと、豊見城市高安でエステサロン「Salon〓Infinity(サロンインフィニティ)」を経営する平良梨菜さん(30)が8日、琉球新報社に生理用品5パックを託した。

 寄付した生理用品は、エステサロンの顧客や同業者などから集まったものの一部。今後は生理用品を学校の個室トイレに置くことなどを求めて県内で活動している「生理の貧困を考える会おきなわ」(與儀育子代表)を通して、支援を必要としている個人や団体に贈られる予定だ。

 寄付のきっかけは、本紙2021年8月15日付の「生理の貧困」についての特集記事。記事を読み、シングルマザーの友人が「(経済的な事情で)自分の生理用品の購入を我慢して子どもに必要なものを買う」と言っていたことを思い返した。

 「困っている人のために自分に何かできないか」とすぐにインスタグラムで記事を共有し、「生理は女性にとって大切なこと。女性だけが苦しむ必要はない」と思いを発信した。それと同時に「生理用品を寄付して頂けませんか」と呼び掛けたり、サロンを訪れた顧客や同業者などにも協力を依頼したりした。すると、次々に生理用品が集まってきたという。

 平良さんは「仕事柄、女性のお客さまや同業者が多く、共感を得やすかった。みんな『自分にできることがあるなら』と行動してくれた」と話し、「コロナで余計に生理用品を買いにくくなった人がいると思う。これからもできることをやっていきたい」と語った。 (嶋岡すみれ)