「外来機飛来禁止を」騒音激化で嘉手納町議会が要求 全会一致、防衛局に


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抗議決議を手渡す嘉手納町議会の仲村渠兼栄議長(右)ら=9日、嘉手納町の沖縄防衛局

 【嘉手納】米軍嘉手納基地に外来機の飛来が相次ぎ、深夜・未明を含めて騒音が激化しているとして、嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は9日の臨時会で、抗議決議と意見書を全会一致で可決した。外来機の飛来禁止や、民間地に近い元駐機場「パパループ」の使用禁止などを求めた。仲村渠議長らは可決後、沖縄防衛局に小野功雄局長を訪ね決議文を手渡した。

 町などによると、1月24日から2月3日にかけて横田基地所属のCV22オスプレイ、岩国基地所属のF35戦闘機などが相次いで嘉手納基地に飛来。町の測定で、2日に同町屋良で94・1デシベルの騒音を記録した。深夜・早朝の騒音は同町嘉手納で1月31日に14回、2月1日に19回記録された。

 同基地のF15戦闘機が参加する訓練が1月31日~2月18日の日程で、グアムに移転されているにも関わらず、騒音が激化している。決議は「負担軽減のための訓練移転期間中に外来機が相次いで飛来し、騒音を増大させている実態に激しい憤りを禁じ得ない」と批判。(1)航空機騒音規制措置の順守(2)訓練移転期間、規模の拡充―などを求めた。

 小野局長は「訓練移転は2006年以降に国内で23回、11年以降に海外で23回の計46回実施された。引き続き負担軽減に努める」などと述べた。パパループについては「米側には早期に新駐機場への移転を求め、パパループを使う場合にも影響を最小限にするよう求めていく」とした。
 (宮城隆尋)