アフガンで参戦…傷ついた心を癒やしたのは「琉球ヤギ」 知名度アップへCFで資金募る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「琉球ヤギ」の知名度向上に向け、寄付を呼び掛けた長嶺ジョン翔生さん(本人提供)

 【豊見城】豊見城市金良の自身の牧場で、「琉球ヤギ」の保護活動をしている長嶺ジョン翔生(しょうい)さん(32)=南城市=が、琉球ヤギの知名度向上や継続的な飼育場所確保の資金を募るため、クラウドファンディングを始めた。目標額は70万円で、募集期間は3月31日まで。長嶺さんは年々減っている沖縄在来種を「琉球ヤギ」と呼んでいる。

 長嶺さんは父親が米国人で、母親は豊見城市出身。高校卒業後、アメリカ陸軍に入隊し、23歳の頃に約10カ月間、泥沼化したアフガニスタン戦争に参加した。勤務を終え除隊し沖縄の実家へ戻ったが、1年半ほどは精神状態が不安定だった。専門家からは戦場でのストレスで興奮や緊張が続く「コンバットストレス状態」だと告げられた。

 子どもの頃から動物好きだった長嶺さんは、心を落ち着かせようとヤギを飼い始めた。現在、3頭の琉球ヤギを飼育している。将来的には子どもたち向けの琉球ヤギとの触れ合い体験や、平和学習の実施などを思い描いている。

 長嶺さんは集まった資金で琉球ヤギのぬいぐるみなどを作成し、認知度向上を目指す。「琉球ヤギを多くの人に知ってもらうことが、保護活動の後押しになる」と寄付を呼び掛けた。

 寄付方法などの詳細はネットで「琉球やぎ クラウドファンディング」と検索。
 (照屋大哲)