コラソン、ホーム戦連敗 豊田合成に27-32 次に生かす「勝利への渇望」


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)第21週第1日の11日、那覇市の県立武道館アリーナで男子の琉球コラソンと女子のザ・テラスホテルズがホーム戦を行った。コラソンは暫定1位の豊田合成に27―32で敗れた。暫定2位のソニーセミコンダクタマニュファクチャリングと戦ったテラスは15―32で完敗し、両チームともホーム戦勝利はならなかった。コラソンは5連敗で通算成績は2勝13敗1分けで10位のまま。テラスの通算成績は1勝12敗で10位。大城章監督(那覇西高―早大出)が指揮するソニーSCは今季10勝目を挙げた。豊田合成は津波古駿介(興南高―東海大出)が出場。次戦はコラソンが13日午後1時から湧永製薬、テラスが同日午後3時半から大阪ラヴィッツといずれも兵庫県の明石中央体育会館で対戦する。

豊田合成(30)
 32―27(18―14,14―13)
琉球コラソン(5)
(豊田合成はプレーオフ進出)

 【評】コラソンは前半から徐々にリードは許すも、走り負けずに速攻を繰り出すなど要所で攻勢を仕掛けた。後半も選手を入れ替え、戦術変化を積極的に展開し追い迫ったが、首位の豊田合成が地力の差を見せて寄せ付けなかった。


次に生かす「勝利への渇望」
 

琉球コラソン―豊田合成 前半、早いパス回しからディフェンスを突破、シュートを決めるコラソンの村田龍=11日、那覇市の県立武道館(又吉康秀撮影)

 首位を走り2連覇を狙う王者に琉球コラソンは最後まで渡り合った。3点差から詰めることはできなかったが、メンバーのほとんどが得点を決めるなど、次につながる大きな経験を踏むことができた。

 大同特殊鋼との前戦で崩された後半入り。同じく高めに動いてきた豊田合成のDFラインに対し、ポストプレーヤーの2枚使いや、ポストを下げてバック4人で仕掛けるなど裏を攻め立て簡単には引き離されない。中盤に一度7点を先行されるが、入れ替えやポジション変更を展開し、スカイプレーも繰り出して4点連取に成功。粘り強く戦いの流れを引き戻した。

 前回は合成に24―40と大きく力の差を見せつけられたが、黄慶泳監督の下で一つずつできることを増やしてきた。持てる全ての戦術、力を出し切ろうと臨み、若手も果敢にゴールに迫って期待に応えた。

 エースとして飛躍が求められるバックの村田龍も持ち前の当たりの強さでファウルを誘うなど何度も攻守で好機をつくり、4得点と活躍した。それでも負けには「悔しさが大きい。正直、差があるとは思っていない。勝たないと成長しない段階にいる。負け癖をなくす。そうしないと駄目だ」と勝利を渇望した。

 (謝花史哲)


力の差があった

 黄慶泳監督の話 力の差があったのは事実だ。勝ち負けで言うと満足はないが、チャンピオンのチーム相手にも雰囲気、テンポの良さはこちらにあった。落ち着いたゲームができ、使ったメンバーそれぞれが活躍できたのは良かった。