アトールエメラルド売却 大米G、三菱地所に 宮古島


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宮古島シティアンドリゾートから三菱地所に売却されたホテルアトールエメラルド=14日、宮古島市平良下里(佐野真慈撮影)

 ホテル開発などを手がける三菱地所(東京都)が、宮古島市平良のホテルアトールエメラルド宮古島の土地と建物を取得したことが14日、分かった。大米建設(那覇市、下地米蔵社長)のグループ会社で、2012年から同ホテルを所有・運営してきた宮古島シティアンドリゾート(宮古島市、下地米蔵社長)から購入し、1月28日付で所有権を移転した。

 アトールは、宮古島市などが出資していた第三セクター・宮古島マリンターミナルの宿泊施設として、1996年にオープン。観光客の宿泊や、市民の会議、結婚式などの会場として利用されてきた。マリン社の経営悪化を受けて2007年に売却方針が決まり、12年にシティ社が購入した。

 ホテルの運営はシティ社が継続する。三菱地所の担当者は「従業員の雇用は継続すると認識している」と話した。取得金額は非公開で、ホテルのリニューアルなどについても未定という。

 三菱地所が県内で保有するホテルは、建設予定を含め4棟目。今後、宮古島市平良のトゥリバー地区にヒルトン沖縄宮古島リゾート、同市平良荷川取にローズウッドホテルズ&リゾーツなどの開業を予定している。

 三菱地所の担当者は「沖縄の魅力は国内外ともに高く認知されている。コロナ収束後には高い成長が期待される地域だ。地元の方々の宴会需要もあり、長く愛されるホテルを目指す」と話した。 (中村優希)