【図でわかる】竹富町長逮捕、談合容疑の構図は…業者と数年前から飲食


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 沖縄県警捜査2課は、海底送水管更新工事を落札したJFEエンジニアリングの下請け業者(69)=公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕=が、沖縄県竹富町長の西大舛高旬容疑者とJFE社をつなぐ仲介役を担ったとみて、それぞれの関係性や入札情報を漏えいした経緯などについて詳しく調べている。

 県警によると、下請け業者の男は海底送水管更新工事でJFE社の下請け業務を請け負い、海底作業などを行った。漁業の男(75)=同容疑で逮捕=は下請け業者の男から委託を受け工事現場周辺の海上警備業務を担った。

 複数の関係者によると、下請け業者の男は西大舛容疑者と数年前から飲食を共にするなど親交があった。

 JFE社の社員らと西大舛容疑者、下請け業者の男の3者は、入札前に飲食を共にするなど複数回にわたり面会していたという。

 県警は13、14日の両日、竹富町役場など関係先を家宅捜索し、関係資料を押収した。下請け業者の男を介して、JFE社側から西大舛容疑者に金銭や物品の授受がなかったかなど、慎重に捜査を進めている。


<用語>官製談合

 国や地方自治体が発注する公共工事で、発注者側の職員が競争入札で談合に関わり、不公正に落札業者が決まること。非公開の予定価格といった秘密情報を業者に漏らすほか、受注業者を指定するなどの行為がある。これらの不正行為を防止する目的で、官製談合防止法が2002年に公布、03年に施行された。