「夢を与える立場になった」新人王・オリックス宮城、今シーズンへ語った意気込み 琉球新報特別賞受賞


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琉球ガラスで作った記念盾を受け取るオリックスの宮城大弥投手=15日、宮崎市内(球団提供)

 昨年13勝を挙げてパ・リーグ新人王に選ばれ琉球新報特別賞が贈られたオリックス投手の宮城大弥(20)=嘉数中―興南高出。山本由伸に続く第2のエースとして急成長し25年ぶりのリーグ優勝に貢献した。3年目の今季は山本が獲得した最優秀防御率のタイトル取りを見据え「不安定さをなくし、より良いシーズンにしたい」と強い気持ちを見せた。

 昨季は先発ローテーション入りをつかみ、西武との開幕2戦目で勝利し好スタートを切ると、力のある速球と鋭い変化球を同じ腕の振りから投げ、打者を打ち取る巧みさで勝ち星を重ねた。高卒2年目ながら、老練な投球術で打者を手玉に取った。23試合に登板し、13勝4敗。奪三振は131で防御率2.51は山本の1.39に続くリーグ2位だった。

 先輩やコーチ、監督から「怖がらずに腕を振ってこい」と送り出され「一年間チームと一緒に頑張れた」と周囲に感謝し、成長の原動力を振り返る。それでも後半に失速したことに「調子の不安定さがあった」と反省も。今季はさらに他チームから警戒されることは必至の中で「(2年目の)ジンクスとかいろいろあると思うが、あまり考えず自分らしくマイペースにやっていきたい」と笑う。

 同年で活躍するヤクルトの奥川やロッテの佐々木の存在は「ライバルと言う自信はない。(2人から)学ぶことは多い。たくさん学んで世代を引っ張っていける投手になれたらと思う。子どもたちに夢を与える立場になったので、そこは頑張って自信をもってやっていきたい」と活躍を誓った。今季こそ日本一の座を取りに行く。
 (謝花史哲)