渡具知名護市長が岸田首相と面談 2期目就任後は初 新基地地元の振興策、地位協定改善を要請


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名護市長の渡具知武豊氏(資料写真)

 【東京】名護市の渡具知武豊市長は15日、岸田文雄首相と首相官邸で面談した。首相との面談は2期目就任後、初めて。新基地建設が進む米軍キャンプ・シュワブのある久辺3区の活性化策など市の振興発展の実現について要請した。渡具知市長によると、岸田首相は「要請内容についてはしっかり取り組んでいきたい」と答えたという。

 渡具知市長は、米軍基地関係では(1)爆発音など騒音(2)住宅地や学校近隣での航空機旋回や離着陸(3)新型コロナウイルスの集団感染(4)沖縄高専に近接するヘリパッドの撤去―などの問題の解決を求めた。また、日米地位協定の改定を含めた改善を求めた。

 地域振興面では、実施中の「子育て無償化3事業」で中長期的に取り組むための枠組みづくりを要請。名護湾沿岸のまちづくりとして、名護漁港と中心市街地を隔てる国道58号の移設も求めた。

 渡具知市長は同日、基地負担軽減担当相を兼務する松野博一官房長官や基地問題担当の栗生俊一官房副長官、西銘恒三郎沖縄担当相とも面談し、同様の要請をした。14日には自民党の茂木敏充幹事長らと面会し、2期目の公約の実現で支援を求めたという。
 (斎藤学)