復帰式典、政府共催へ 沖縄県と調整 副知事、首相出席要請


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松野博一官房長官(右)に要請書を手渡す謝花喜一郎副知事=16日、東京(提供)

 【東京】政府は16日、沖縄の日本復帰50年の記念式典の東京、沖縄での県との共同開催に向けて調整を始めた。政府関係者が明らかにした。謝花喜一郎副知事らが同日、首相官邸で松野博一官房長官に正式要請したことを受け、式典会場の選定など開催に向けた作業を本格化する。謝花副知事らは、自民党沖縄振興調査会(小渕優子会長)の同日の会合でも同様の要請を行った。宮崎政久事務局長は、要請を受け、党として政府と連携していく考えを示した。

 要請には、謝花副知事のほか、県市長会と町村会を代表して松本哲治浦添市長、県経済団体会議の石嶺伝一郎議長らも参加した。謝花副知事は、松野氏との会談で、記念式典の東京、沖縄の2会場での開催のほか、岸田文雄首相や細田博之衆院議長ら立法、行政、司法権の「三権の長」の沖縄会場への参列も求めた。

 官邸内で取材に応じた謝花副知事は、松野氏との会談について「県民の総意としてお願いした。しっかり総理に伝えたいという話があった」と述べた。県が誘致する2023年の先進7カ国(G7)閣僚会合についても話題が及んだとし、松野氏は「しっかり対応したい」と話したという。

 調査会終了後の取材で石嶺氏は「きょうの要請を出発点にこれから進めていくという話をいただいた。今後は、国と一緒に取り組んでいきたい」とした。 (安里洋輔)