糸満で30年ぶりにキャンプ受け入れ 千葉ロッテが2次キャンプ開始 20日まで


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 【糸満】糸満市の西崎球場で15日、千葉ロッテマリーンズの2次キャンプが始まった。同市でのプロ野球キャンプ受け入れは約30年ぶり。16日、市スポーツキャンプ等受入協力会は歓迎式を開き、実行委員会長の當銘真栄市長は「西崎球場で鍛えていただき、チャンピオンフラッグを手に糸満市へ戻ってきてほしい。市民6万2千人の心をわしづかみにしてほしい」と激励した。

プロ野球ロッテの歓迎式で記念撮影する當銘真栄市長(中央左)と井口資仁監督(中央)ら。監督や選手らに花束や琉球ガラス製の記念プレートが手渡された=16日、糸満市西崎の西崎球場(糸満市提供)

 チームを代表して打線の中軸を担う安田尚憲は「糸満での2次キャンプを楽しみにしていた。今年のチームのスローガンにあるように、頂点をつかむ思いで一生懸命練習したい」とあいさつした。

 歓迎式の後、當銘市長は河合克美球団社長らと会談し、経済活性化のため、市内宿泊施設の利用や子どもたちの野球教室開催などを求めた。

 市は長期的なキャンプ受け入れに向け、2024年1月末の完成を目指し、屋内運動場の整備を進めている。キャンプ開催時にファンやマスコミ関係者も市内の宿泊・飲食施設などを利用することが見込まれ、市は毎年4億8千万円の経済効果があると試算する。

 ロッテは1~13日に1次キャンプを石垣市で実施した。1次キャンプ後に沖縄本島で他球団との練習試合に参加するため、那覇空港に近く、施設が整っていた糸満市を2次キャンプの開催地に選んだ。

 15~20日は糸満市を拠点とし、本島各地で他球団との練習試合に臨む。キャンプは有観客で実施するが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入場規制などを設けている。

 16日、観客席で練習の様子を見ていた金城哲也さん(43)=糸満市=は「ロッテには優勝して、市内で1次キャンプもしてもらえたら最高だ。来年も来てほしい」と願った。
 (比嘉璃子)