レッズ知念とセレッソ上門「新しい引き出し」「強い覚悟」J1で挑む


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【左から】J1浦和へ新加入し、沖縄キャンプで練習に励む県出身の知念哲矢=1月18日、金武町フットボールセンター(大城直也撮影)。キャンプで汗を流すセレッソ大阪の上門知樹=1月30日、宮崎市((C)CEREZO OSAKA)

 サッカーJリーグが18日に開幕する。各チームが頂点を目指し総仕上げをする中で、県勢選手も活躍を誓っている。今季からJ1の大舞台に挑戦する県勢は2人。浦和レッズのDF知念哲矢(石田中―長崎総合科学大付高―近畿大出)、セレッソ大阪のMF上門知樹(与勝高出)は新シーズンへ決意を新たにする。

 FC琉球からJ1浦和に移籍した知念は1、2月の金武町キャンプで軽快な動きを見せていた。昨季、FC琉球の好調を支えた守備の要は、一日でも早く新チームに溶けこもうと日々奮闘している。「リカルド・ロドリゲス監督がやりたい戦術を自分の中に落とし込み、かみ砕いて理解しながらやっている」と意欲を燃やす。守備からのパス回しでゲームを組み立てるビルドアップの技術が求められる。「戦術の中でもポジショニングがすごく大事。適切な位置取りをした後、どう判断してボールを動かすかを意識している。難しいけど楽しくて、新しい引き出しが増えている」と手応えも感じている。

 昨季J1王者の川崎フロンターレとの試合を望んでいる。「得点王のダミアン選手や知念慶さんとマッチアップしたい」と胸を高鳴らせる。12日の富士フイルム杯でチームは川崎に2―0で勝利。ただ、出場はなく対戦はお預けとなった。

 闘志を前面に「タイトル獲得に向けて、より多く試合に出られるようにしたい。僕は僕なりの役割をする中で、DF陣を引っ張っていく存在になりたい」と開幕を待ちわびている。

 上門は昨季、ファジアーノ岡山で41試合に出場し13得点と活躍した。「攻撃に魅力のあるセレッソ大阪からオファーをもらった時は素直にうれしかった。清武弘嗣選手や乾貴士選手ら日本代表経験者もいてレベルの高い練習を一緒にしている」と刺激を受けている。岡山では守備面が成長できたと実感しており、その部分を評価されて大阪に呼ばれたと思っている。「ハードワークをして全力でやっていきたい」と役割を自覚する。

 「自分のストロングポイントである得点力をサポーターも期待している」と強調する。目標は背番号「7」以上の得点を挙げること。最終的には2桁得点を目指す。「J1の沖縄出身者選手が少ない中、僕たちが活躍しないといけない。家族や県民全体が喜んでくれると思う。強い覚悟を持って移籍してきた。まずは試合に出場し、得点を狙いたい」と闘志を胸に飛躍を誓う。
 (大城三太)