嘉手納町長、基地騒音と悪臭の改善求める 日米機関に要請文


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米軍嘉手納基地の米空軍第18航空団へ要請後、取材に応じる嘉手納町の當山宏町長=18日

 【嘉手納】嘉手納町の當山宏町長は18日、米軍嘉手納基地の空軍第18航空団や町内の沖縄防衛局を訪れ、同基地から発生する航空機騒音や悪臭の改善などを求める要請文を手渡した。

 町によると、同基地のF15戦闘機の訓練が1~2月にグアムへ移転したにもかかわらず、外来機の飛来などで移転期間中の騒音発生回数が移転前と比べ1・5~1・6倍に増えた。住宅地に近い元駐機場「パパループ」の深夜早朝の運用も改善されていない。

 當山町長は、町民が大きな負担を強いられているとして「米軍に対する信頼は大きく揺らぐことになる」と強調した。

 當山町長によると、第18航空団任務支援群のケイン司令官(大佐)は、騒音などを軽減する日米合意を守る努力をしているとしつつ、「上層部から(訓練の)指示が来ると運用せざるを得ない状況もある」と説明。「アジアの緊張状況があることも理解してほしい」と述べたという。

 防衛局の小野功雄局長は「可能な限り最大限地元の負担軽減に努めていく」と話した。町は18日、在沖米国総領事にも要請文を郵送した。

 (石井恵理菜、金良孝矢)