コラソン粘るも惜敗 トヨタ紡織九州に27-28 リズム崩すも後半15分で反撃、圧巻11得点


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)第22週第1日の19日、男子の琉球コラソンは長崎県の佐世保市東部スポーツ広場体育館で、暫定5位のトヨタ紡織九州と今季第18戦を行い、27―28で惜敗した。連勝とはならず、通算成績は3勝14敗1分けとなった。順位は9位のまま。コラソンは後半、ミスでリズムを崩し、最大8点差まで引き離されながらも、松信亮平の好守から反撃に転じて同点に追い付いた。劣勢から粘り強く戦ったが、最終盤の1点を取り合う攻防で敗れ、勝利を逃した。次戦は27日午後3時半から名護市の21世紀の森体育館でジークスター東京と戦う。同日、沖縄県立武道館アリーナで予定されていたザ・テラスホテルズ―HC名古屋の試合は延期された。
 

トヨタ紡織九州(21)
 28―27(14―13,14―14)
琉球コラソン(7)

 【評】琉球コラソンは前半の接戦から一転、後半に入ると守備の裏を突かれ連続得点を許し、攻撃では高くシフトしてきた紡織の守りを崩せず得点が止まった。しかし、守り方を変えた中盤から一気にリズムを取り戻し、最大8点差を縮め同点に追いついた。ただ紡織も粘りを見せ最終盤で競り負けた。


後半15分、圧巻の11得点
 

琉球コラソン―トヨタ紡織九州 最終盤で同点ゴールを決めるなど攻守で活躍したコラソンの左サイド峰岸勁志郎=19日、長崎県の佐世保市東部スポーツ広場体育館(琉球コラソン提供)

 最大8点差を巻き返す粘りの反撃も、あと一歩のところで実らず。琉球コラソンは、劣勢をはね返し残り2分で追いついて勝機をつかみかけたが、勝敗を分ける1点を先に取られてしまい、惜しくも今季初の連勝とはならなかった。

 後半の立ち上がりから少し高めにした守りを崩され連続失点。攻撃では紡織の守備ラインを抜けずに15分間でわずか3点と完全に止められた。

 しかしここから息を吹き返す。守りを低くし、紡織の動きに対応。攻めあぐねる紡織の隙を見定めたパスカットが当たる。松信亮平の立て続けの堅守から速攻で勢いを付けると、そのまま連続得点を6に伸ばした。

 途中出場の依田純真が最終盤でも力強い縦への突破でシュートを決め1点差で追い続け、この日4得点と躍動した左サイドの峰岸勁志郎がGKの脇を抜く同点弾を決めた。残り15分間は11得点と圧巻のゴールラッシュだった。

 それでも負けは負け。最後のゲームメークが今季もなかなか浮上できないチームの現状を表している。今季で引退する松信と一緒に中央を守る峰岸は「偉大な先輩が去る中で、次のホーム戦は本当に重要になる」と語る。今季も残り2試合でいずれもホーム戦。来季につなげる勝利をつかみにいく。

 (謝花史哲)