県内へのまん延防止等重点措置が解除され、21日、各地の県立高校で部活動が再開された。県教育委員会の要請で平日は90分以内の活動に制限されるが、46日ぶりの再開で、高校の運動場は生徒らの元気な声で沸き立った。一方、那覇市の国際通りでは人出はまだまばら。シャッターの閉まった店舗が目立った。
浦添高の運動場では同日夕、サッカーやソフトボール、野球、テニスなど各部が練習に汗を流した。約30人が所属する野球部は午後5時半には部員が運動場にそろい準備運動を始めた。
笑い声や掛け声が響く中、野球部顧問の大嶺真教諭(35)は生徒らの表情を見て「時間が限られていると知ってか、引き締まっている」と目を細めた。
主将の池原諒さん(17)は「休止の間は個人の課題を見詰め直せる有意義な時間になった。感染予防も徹底し、全体練習ではチームプレーに集中したい」と前を見据えた。3月20日に春季大会開幕を控え、残り1カ月に“全力投球”する。
午後6時半ごろの那覇市の国際通り。一部で賑わう様子が見られたものの休業中の店もあり、大半の店は閑散としていた。那覇市牧志で居酒屋を営む男性(32)は、客の入りが良くなったとし「協力金はありがたいが、普段の売り上げで生活したい」と心境を語った。
酒の配達作業に追われる那覇市内の酒の卸売店。従業員の50代の女性は「今日から電話がたくさん来ている。常連さんの7~8割から注文が来ている」と話し、売り上げの回復に期待を示した。 (名嘉一心、狩俣悠喜)