今帰仁に無人の花屋さん 約60種類の花々が並ぶ 「気軽に立ち寄って」


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花の無人販売を紹介する玉城農園の玉城良さん(左)と千里さん=10日、今帰仁村今泊

 【今帰仁】「大切な人に花を贈りませんか」―。沖縄県今帰仁村今泊の国道505号沿いに、県内初とみられる無人の花き販売所が設置された。2021年11月に本格的に花の無人販売所をオープンしたのは玉城農園(今帰仁村兼次)の玉城良さん(42)、千里さん(25)夫妻。夫妻は「農園で育てたトルコギキョウの他、約60種類の花を仕入れている。気軽に立ち寄ってほしい」と呼び掛けている。

 新型コロナウイルス禍で行事などが延期や中止になり、花屋の売り上げも激減している。こうした中、玉城さんはゴーヤーやナスなどを栽培しながら育てているトルコギキョウを、試しに昨年3月に無人販売の野菜と一緒に置いてみたところ好評だったことから花の販売を検討し始めた。

 夏場になると手作りの約10坪(約33平方メートル)の販売用ハウス内の気温が高くなり、花がすぐ傷んだ。いったんは販売を中止し、昨年11月から本格的に仕入れや販売などを始めた。販売員を置かないため、一般の花屋よりは手頃な価格に設定できているという。週3回ほど浦添市の中央卸売市場に買い付けに出掛け、1輪100円のスイートピーから、2千円のバークシャーやダリアまで幅広く取りそろえる。投函箱に届く客からの「ほしい花リスト」を仕入れの参考にしているという。

 良さんは「夏に向けて空調を整備し、年中花を買えるようにしたい」と話した。本部町瀬底島出身の千里さんは「近所の方々もお花を買いに来てくれるのでうれしい」と笑顔を見せた。

 花の無人販売所は午前8時~午後7時。年中無休。インスタグラムでも案内している。
 (松堂秀樹)