参院、佐喜真氏擁立せず 自民県連、本人の意向受け


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自民党県連の役員会後、記者団の取材に応じる(左から)同県連の中川京貴会長、島袋大幹事長=26日、自民党県連

 自民党県連(中川京貴会長)は26日の役員会で、参院選沖縄選挙区の候補者選考について議論し、党本部に擁立の動きがあった前宜野湾市長の佐喜真淳氏(57)については選考の対象から外すことを決定した。中川会長が25日に佐喜真氏の意向を最終的に確認し、「参議院は全く考えていない」との考えが示されたことを踏まえた。

 中川会長によると、佐喜真氏とは面談や電話を重ね、参院選を含めた今後の政治活動について意向を確認した。佐喜眞氏は参院選出馬を固辞した一方、9月29日までに実施される次期知事選に対して、「環境が整うのであればチャレンジしたい」と改めて前向きな姿勢を示した。

 自民党県連は、県内4支部から推薦が上がっている他の人物への意向の確認などを進め、参院選の候補者選考に向けた作業を急ぐ。現時点で名前や人数は明らかにしていないが、県議や民間から複数人が選考の対象に上がっているという。

 県連は3月13日の党大会までに参院選の候補者決定を目指す方針だが、有力視された佐喜真氏の固辞によって議論が事実上振り出しに戻った形となった。役員会後に取材に応じた島袋大幹事長は「党大会をめどにしているが、勝つためには積み重ねた議論が必要だ。(参院選の候補となっている)数名の方々はもう少し丁寧に、結論を確認中とのことだった」と述べ、選考が党大会に間に合わない可能性もあるとの見方を示した。 (池田哲平)