空手道県高校春季大会 男子は東海が個人形制覇 女子は田場が頂点


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 空手道の県高校春季大会は26日、うるま市の前原高校で行われ、男子個人形決勝は東海毅(浦添2年)が24・86点で優勝し2連覇を果たした。女子は田場琳奈(浦添2年)が24・74点で頂点に立った。男子団体組手は前原A(新城将矢、山本琉暉、伊礼龍寿)、女子は浦添C(宮城有生、喜屋武芹佳、八木美心)がそれぞれ制した。


「父との約束」苦手形で挑戦 東海
 

男子形決勝 苦手意識のあったチャタンヤラクーサンクーを繰り出し優勝を果たした浦添2年の東海毅=26日、前原高校(謝花史哲撮影)

 1年の時から抜群の強さを誇ってきた男子形の東海毅(浦添2年)が実戦で初めて試みる技にも、貫禄の演武で優勝をつかみ取った。決勝で繰り出したのは「チャタンヤラクーサンクー」。時間が長く体力を要するが、終盤まで緩急を効かせ得点を積み上げた。

 糸東流を代表する形だが「切れやスピードが重視される形」と、パワー型の東海にとって苦手意識があったという。それでも挑戦を決めたのは1月に病で亡くなった父との約束にあった。父の影響で門をたたいた糸東流。これから世界で戦っていくには「いつまでも逃げいるわけにはいかない」とチャタンヤラクーサンクーで全国に挑む決心が付いた。経験を積んできたスーパーリンペイとパープーレンで予選突破を図り、決勝にぶつけるイメージを描く。

 今回本番に臨み「やはりまだまだ。体力がなくなる後半に腰が浮いてしまった。持ち味を最後まで生かせるかが課題になると思う」と3月の全国選抜までにさらなる磨きを掛ける。

 「今まで父の存在のおかげでここまで来られた。これからは自分の力で勝ち上がらないと」。強い決意を胸に全国一を目指す。

 (謝花史哲)


「全力出し切れた」 田場、初挑戦パープーレンでV
 

女子形決勝 試合で初めて挑戦したパープーレンで頂点に立った浦添2年の田場琳奈

 女子決勝の得意形に初めてパープーレンを選んで挑戦した田場琳奈(浦添2年)が24・74点の高得点をたたきだし、優勝を飾った。不安は大きかったが「今の全力は出し切れた」と、3月の全国選抜に向けてしっかりと手応えをつかんだ。

 全国選抜決勝の舞台を見据え「全国でも多くの選手が使い、点数も上がるイメージ」と新たにパープーレンの習得を決めた。昨年12月から本格的に練習を始め、力量を計るべく大会に臨み、力強い試技で24点台後半の評価を受けた。

 それでも「納得はしていない。うれしいけどもっと高い点、26点を目指さないと全国では勝てない。もっと重厚感を出せるよう数をこなしたい」。目標の日本一へ鍛錬あるのみだ。

 (謝花史哲)