1632鉢のマリーゴールドで花文字 用務員の男性が卒業生にエール


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種から育て、花文字を制作した那覇商業高校の宮城徹仁さん=2月28日、那覇市松山の那覇商業高校

 沖縄県立那覇商業高校では用務員の宮城徹仁(40)さんが、全日制と定時制の卒業生343人に向けて花文字を制作した。花文字は那覇商業の校訓「士魂商才(しこんしょうさい)」。1632鉢のマリーゴールドを使い、縦2メートル70センチ、横7メートル20センチの大作だ。卒業式当日から逆算し、11月に種を植えた。花は正門を入って左手に設置し、自ら台を設計した。

 宮城さんは2019年に赴任し、本年度の卒業生とともに3年間を過ごした。新型コロナウイルスの影響で学校行事の中止が相次ぐのを目の当たりにした。卒業式を前日に控えた28日、1、2年生がマリーゴールドを丁寧に飾り付けた。新型コロナの感染防止のため、在校生は式に参加することができない。

 宮城さんは「在校生も、花文字を通して思いを届けることができる。学校を誇りに思い、進んだ先で活躍してほしい」と3年生にエールを贈った。 (名嘉一心)