県立高校や一部の特別支援学校高等部で1日、卒業式が行われる。卒業予定者は全日制・定時制高校が1万2870万人、通信制が153人、特支が330人の計1万3353人。
【名護】3月1日に県立高校の卒業式が催され、多くの生徒が巣立つ中、本と向き合い続けた名護高校の玉城りんのさん(18)も、晴れの日を迎える。夏休みの宿題として定番の読書感想文で、玉城さんは小学6年から7年連続で全沖縄青少年読書感想文・感想画コンクールで最優秀賞に輝いた。「読書が大好きなので、将来どんな仕事に就いても時間を見つけて本を読み続けたい」と本への愛着を語った。
幼少期から両親に絵本などの読み聞かせをしてもらった。字が読めるようになってからは図書館に通い詰めたほか、書店で何時間でも過ごすなど「本にずっと親しんできた」。小説から実用書まで気になった本は手に取って活字を追う。
高校最後の応募となった、第58回全沖縄青少年読書感想文・感想画コンクールで感想文に選び最優秀賞となった本は、「始まりの木」(夏川草介著)。
大学院生の主人公が、師事する指導教官と共に日本各地へ調査に出掛け「今の日本人が失ったもの」を追求していく内容。玉城さんは「主人公と一緒に旅をしている感覚があった。いろいろと感じ、学ぶことができた」と目を輝かせた。
名護高では成績優秀者で、水泳部主将としても活躍した。1日の卒業式のリハーサルが催された名護高校体育館で2月28日、伝達表彰式があり、辻上弘子校長から表彰状が手渡された。担任の島袋里映教諭は「提出物や小論文の文章からも読書家であることがうかがえた。何事にも一生懸命な生徒だった」と目を細めた。
(松堂秀樹)