ロボットやデジタル技術体験できます カサイエレック(愛知)が糸満に専用施設


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
産業用ロボットを操作するカサイエレック沖縄事業所の立花大資所長=2月24日、糸満市西崎

 ロボットシステム設計・販売などのカサイエレック(愛知県)はこのほど、産業用ロボットの体験などデジタル技術を体感できる「沖縄デジ・ロボ・ラボ」を、糸満市西崎の同社沖縄事業所内に開設した。カサイエレック沖縄事業所の立花大資所長は「実際にロボットやデジタル技術を体験してもらうことで自分のビジネスに合った新たな活用方法を見つけてほしい」と話す。

 ラボでは、設置が簡単で商品の箱詰めや薬液の分析作業などに用いられる人協働ロボット「COBOTTA」の展示や、電波を用いたタグ読み取り技術の「RFID」を使った会計・検品システム、顔認証情報をQRコード化してオフライン認証するシステムなどの体験ができる。業務レベルの3Dプリンターも備え樹脂部品の少量生産にも対応する。県内の企業や学生、フリーランスを対象に施設の時間貸しもしている。

 産業用ロボットを扱う従業員は特別教育を受けることが法律で定められている。同ラボは県内で唯一特別教育を受けることができる環境を整え、教育事業も展開する。

 小売りや物流などの企業で、RFIDなどのデジタル技術を使ったシステム導入やロボットを取り入れた生産性向上が進んでいる。カサイエレックによると、県内でも検討する企業は多いが、システムの使用方法教育やアフターサービスなどでエンジニアを県外から招くと時間やコストがかかることから、デジタル化に二の足を踏む企業も多いという。立花所長は「ラボを拠点として県内のシステム企業と協働することで、デジタル化、ロボット化の市場を一緒に作っていきたい」と話した。

 問い合わせは同ラボ(電話)098(992)3000。
 (沖田有吾)