キングス、破竹勢い 三遠に100―72 17連勝リーグ記録に並ぶ 第30戦


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琉球―三遠 第4Q、パワープレーからシュートを決めるキングスのアレン・ダーラム=6日、沖縄アリーナ(ジャン松元撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区の琉球ゴールデンキングスは6日、沖縄市の沖縄アリーナで三遠ネオフェニックス(西地区)と今季第30戦を行い、100―72で勝利した。連勝記録を17へ伸ばし、2017―18シーズンにシーホース三河が達成したB1記録の17連勝と並んだ。27勝3敗で西地区首位を維持。前半を47―38で折り返し、第3クオーター(Q)、第4Qでさらに引き離した。次節は3月5日、滋賀県のウカルちゃんアリーナで滋賀レイクスターズと対戦する。

 アレン・ダーラムがゴール下で安定感を発揮し、攻守でチームに貢献した。得点したい場面で確実に決めて計23得点。守備でもパスカットやリバウンドで勢いをもたらした。22得点のドウェイン・エバンスと共に気を吐いた。

 第1Qは3点弾が効果的に決まった。今村佳太、牧隼利、岸本隆一、小野寺祥太が狙い打ちで点を稼いだ。後半にかけて勢いに拍車をかけて引き離した。

 今村は「誰が出場してもキングスらしいバスケが展開できている。それがチームの強み」と説明する。

 これでB1タイ記録となる17連勝を達成。11月14日から負け知らずで一戦一戦、自信とチームワークを積み上げてきた。上昇気流に乗った最高の形で9日の天皇杯準決勝に挑む。

 決勝進出を懸けて対戦する千葉は、昨年プレーオフのチャンピオンシップ(CS)準決勝で敗れた相手だ。今村は「自分たちのバスケができれば結果はおのずと付いてくる」と気負わず臨む。エバンスは「プレーオフで敗れているが、この先、われわれが成長するのに大事な試合。勝ちを取りに行く」と人一倍の決意を込めた。
 (大城三太)

三遠・山内が通算1000点達成 津山も古巣で躍動

琉球―三遠 第2Q、ディフェンスをかいくぐり、気迫でゴール下に切り込む三遠の山内盛久

 三遠の山内盛久(興南高―尚学院国際ビジネスアカデミー出)が7得点を挙げ、B1での通算千点越えを達成した。

 岸本隆一や並里成とのマッチアップする場面もあり、会場を沸かせた。キングスに2連敗となったが、巧みなパスさばきや自らのシュートで古巣相手にファイティングスピリットを見せた。フリースローで得点した後に会場から拍手が起きるなど沖縄のファンからの後押しもあった。

 2連戦が沖縄アリーナ初試合という津山尚大(北谷中―福岡大大濠高出)もコートで躍動。「想像以上に迫力があった。会場からの拍手がありがたかった」と思いをかみしめた。


▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、3707人)
キングス 27勝3敗
100―72(23―18,24―20,25―16,28―18)
三遠 4勝27敗

 【評】パス回しで浮き足立つ場面や簡単なシュートを外すシーンも見られたが、リードを保ち続ける安定感を見せた。後半にギアを上げて点差を付けて突き放した。日本人選手が3点弾を効果的に決め、ビッグマンがインサイドでの強さを武器に相手を退けた。

日本選手がいい判断

 桶谷大HC(キングス)の話 日本人選手がいい判断でプレーし、徐々に点数を重ね、最後は突き放せた。17連勝はすごいし、素晴らしいこと。けが人がいたり、コロナ禍でコンディションが悪い要素があったりした中で、一つ一つ勝ちを積み上げてきたチームを誇りに思う。

簡単なミスが出た

 清水太志郎HC代行(三遠)の話 昨日の試合を反省してトライする部分を絞り、抜かれてもいいから一歩足を踏み出そうと選手に伝えていた。簡単なミスが出た。山内盛久らガード2選手が明るい雰囲気をつくってくれ、チームの若手も発言してくれている。