ITでジェンダーギャップ解決を 「選択肢増やしたい」女性エンジニアの思い


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 市民がデジタル技術を生かして地域の社会課題の解決につなげる「シビックテック」。昨年7月の那覇市議選で、選挙ポスター掲示場所をネット上で無料公開したウェブエンジニアの大田小波さん(27)=宜野湾市=だ。

 生まれた時からネットが身近にあるデジタルネーティブ世代。幼少期から男の子と遊ぶことが多く、自身を女の子と認識することは少なかった。家族行事で「女の子だから家事を手伝いなさい」と押し付けられることに違和感があった。

 就職は自分の技術で働けるIT業界へ。一方、子育て中の女性が再就職しづらいことや、低賃金のままという現実も知った。自身も社会的には女性だと認識し始めた。

 テクノロジー分野のジェンダーギャップを解決しようと、女子中高生向けIT・理系教育の機会を提供する全国的な取り組みに参加した。この経験を生かして沖縄でもプログラミング講座を開催する予定だ。「エンジニアにまだ女性が少ない。理系で活躍している人が身近にいると知ってもらい、職業の選択肢を増やしたい」と意欲を燃やしている。
 (慶田城七瀬)