復帰直前の沖縄〈50年前きょうの1面〉3月9日「沖縄への配備は堂々と…「自衛隊」で答弁」―琉球新報アーカイブから―


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠

 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。  

 

 1972年3月9日の琉球新報1面トップは、「〝沖縄への配備は堂々と…〟/国防会議にかける/江崎防衛庁長官「自衛隊」で答弁」との見出しで、衆院予算委員会での沖縄自衛隊配備についての政府答弁を紹介している。

 衆院沖特委のやりとりについては「〝日本領土に疑いない〟/尖閣列島 外相、安里氏らに答弁」と、台湾が領土宣言したことなどに関連した日本政府の立場を説明している。尖閣列島の問題に関連して、外務省の公式見解として「清国支配のこん跡ない」との記事も掲載している。

 復帰に伴う基地従業員の解雇問題でストを続けている全軍労のスト2日目の記事で「全般的には平穏/前進なければ延長も」との見出しで報じている。

 

 

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 琉球新報デジタルは沖縄の日本復帰から50年となる2022年1月から、1972年5月15日の日本復帰に向かう沖縄の様子を日々伝える当時の琉球新報紙面を、琉球新報アーカイブから転載して紹介していきます。