復帰直前の沖縄〈50年前きょうの1面〉3月11日「福田外相〝核抜き〟は保証済み」―琉球新報アーカイブから―


この記事を書いた人 Avatar photo 滝本 匠

 1972年5月15日に沖縄が日本に復帰してから今年で50年。27年間のアメリカ施政権下から脱して「祖国」の日本に戻るカウントダウンが進む中、本土との格差是正、自衛隊配備や米軍基地の取り扱い、ドル―円の通貨切り替え問題、初の知事選など、大きな歴史のうねりに翻弄される島の住民は山積する課題に直面する、そんな時代だった。復帰した後の沖縄の発展を展望しつつも、さまざまな制度変更にさらされる行政と政治。琉球新報の紙面もその歴史の一日一日を刻んでいった。  

 

 1972年3月11日の琉球新報1面トップは、復帰に伴う解雇問題や通貨切り替え問題で抗議する全軍労の動向を紹介し「前進なければ審議に応ぜず/復帰まで解雇撤回を」と報じた。

 隣には関連して、国会の衆院内閣委員会のやりとりで、通貨問題を追及された日本政府が「復帰前の交換は困難」と答弁する様子も伝えている。さらに続いての関連記事では、米政府の方針として「復帰前の通貨交換に同意」との見出しで掲載している。ドル―円の通貨交換のレート問題をめぐっては、

 また別の記事で、1ドル360円の通貨交換を求める屋良朝苗主席ら沖縄要請団に対して日本政府が「360円での交換不可能/鳩山次官ら主席に語る」と、応じていることを強調している。

 

 

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 琉球新報デジタルは沖縄の日本復帰から50年となる2022年1月から、1972年5月15日の日本復帰に向かう沖縄の様子を日々伝える当時の琉球新報紙面を、琉球新報アーカイブから転載して紹介していきます。