維新が沖縄に県総支部 2年ぶりに設置 幹事長に山川氏


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 日本維新の会はこのほど県総支部を設立し、支部役員らが13日、那覇市内のホテルで設立会見を開いた。設立は2月1日付で、沖縄県総支部の設置は2年ぶりとなった。党組織局長の浦野靖人衆院議員(大阪15区)が総支部代表に就き、昨年の衆院沖縄2区に党公認で出馬した山川泰博氏が幹事長に就任した。

 山川氏は「地方分権、統治機構改革を全面に推し進めて、沖縄のことは沖縄がしっかり決める政治体制をつくっていきたい」と抱負を述べた。

 県内に同党所属の首長や地方議員はいないため、秋の統一地方選などを通じ、党勢拡大を図る方針。知事選や参院選で独自の候補者擁立を模索する考えを示している。

 維新の会県総支部は、統合型リゾート施設(IR)事業の汚職事件を巡り、代表を務めていた下地幹郎衆院議員(当時)が党本部から除名されたことを受け2020年3月に一度解散している。

 山川氏は「沖縄振興計画がスタートして50年となるが、県民生活はなかなか良くなっていない。沖振計が本当に機能したのかを、次の50年に向けて検証していく」と再結成の理由を説明。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画への対応は、「本当に(移設が)必要なのか党本部にも疑問を投げながら、しっかり相談したい」とした。

 浦野代表は「普天間の危険性除去」が優先されるとの党の方向性を示した上で、「(その方向性が)絶対だということではない。沖縄の声をしっかり届けてもらい、その声に寄り添って進めていくことになる」とした。
 (大嶺雅俊)