【識者談話】子どもへのワクチン接種に迷ったら…医師の見解


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 小児のワクチン接種を検討する前提として周囲の大人たちの接種が重要になる。持病のある小児は重症化リスクがあるので積極的に接種を検討してほしい。小児の場合、感染しても軽症かもしれないが、保育園や学校に行けず、家族も濃厚接触者になり、日常生活にさまざまな負担がかかってしまう。接種の利益を考える上では、変異株「オミクロン株」では発症予防効果は落ちているものの一定の効果はあると思われる。接種後は2日程度、副反応がでるかもしれないが、予定を把握していれば対応しやすい。全身性の副反応は発熱やけん怠感で、発熱は接種1回目7%、2回目は13%だが、16~25歳と比較すると頻度は低い。

 接種を迷う場合でも、接種しないと決めることはせず、必要であればすぐに接種するつもりでいてほしい。新たな変異株が出現した場合、子どもたちに強い影響を与える特徴を持つ株になる可能性もある。
 (張慶哲医師 県立南部医療センター・こども医療センター小児感染症内科)