糸満市が組織再編 新年度から「子ども未来部」「水道部」を新設


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糸満市役所

 糸満市は新年度から組織を再編する機構改革を行う。市議会3月定例会で8日、部設置の改正条例が賛成多数で可決された。企画開発部は「企画部」に、福祉部は「福祉部」と「こども未来部」に、建設部は「建設部」と「水道部」に改める。

 企画部には、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けて情報政策課と秘書防災課を設置する。災害時に市民へ迅速な情報発信ができるよう、広報を担う秘書と防災をセットにした。総務部から防災業務を移行することで、災害時のリスクの分散化を図る。市長や副市長、その代理を担う総務部長が不在でも、必要な支援を提供できるようになるという。

 2023年度に国のこども家庭庁が創設されることを受けてこども未来部と、国が推進する水道事業の公営企業化に対応する水道部を新設する。水道部は1年間の試行期間を経て、23年度に公営企業水道部に統合する予定。

 議会では、機構改革後の業務継続を懸念する声も上がった。野党系市議7人は修正案を提出した。企画立案以前の調査業務などがないがしろにされる懸念を示し、企画開発部の名称存続と災害時に迅速な対応ができるよう、司令機能を果たす総務部に防災機能の維持を求めたが、7対13の反対多数で否決された。
 (比嘉璃子)