沖縄ガソリン最高181円 ウクライナ緊迫、原油が高騰 上げ幅2円30銭全国最大


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 経済産業省が16日に発表した14日時点の県内レギュラーガソリン平均小売価格は、前週(7日)比2円30銭高い1リットル当たり181円だった。2004年6月に県内分の調査が始まって以来、過去最高だった178円90銭を更新し、初の180円台に達した。調査した石油情報センターによると、ウクライナ情勢の緊迫化で原油が高騰し小売価格に転嫁された。

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 経産省は石油元売り会社への補助金支給額を10日から17円70銭に拡充。抑制効果があったとみられるものの、22年1月11日以降、9週連続の価格上昇となった。上げ幅の2円30銭は全国最大で、東京と香川が2円ちょうどで続いている。

 今月14日時点の県内ハイオク平均小売価格は、1リットル当たり2円20銭高値の190円10銭で過去最高だった189円50銭を更新、初の190円台となっている。軽油は2円40銭高い159円70銭で、13年7カ月ぶりの高値水準となった。灯油価格(店頭)は一般的なタンク1個分に相当する18リットル当たり10円高い2400円。軽油と同じく13年7カ月ぶりの高値だった。

 県内のレギュラーガソリン価格は、2020年始めは150円台後半で推移していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で世界的に需要が激減したことで価格が下落。1回目の緊急事態宣言が全面解除となった5月25日時点では127円50銭にまで落ち込んだ。

 その後、新型コロナワクチンへの期待感や、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟の産油国の連合体「OPECプラス」による協調減産などで、価格は持ち直した。以降は右肩上がりの基調に転じ、21年6月ごろにはコロナ前の水準に戻ったが、価格はそのまま上昇し、21年10月には170円台に突入した。 (小波津智也)