ダイオキシン基準超、焼却炉1基に停止命令 沖縄県が倉浜衛生施設組合に


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2市1町から排出された廃棄物を搬入するごみ収集車=2017年11月、沖縄市池原の倉浜衛生施設組合・熱回収施設「エコトピア池原」

 沖縄市と宜野湾市、北谷町の一般廃棄物を受け入れている倉浜衛生施設組合(沖縄市池原)の焼却炉の排出ガスから基準値の5倍を超えるダイオキシン類が検出された問題で、沖縄県は16日、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく一時停止命令と、廃棄物処理法に基づく施設使用停止命令を同組合に出した。焼却炉の問題が改善されるまで稼働できなくなる。

 処分の対象は同組合の3号炉。県は2月に行った検査の速報値を組合に伝え、組合は9日から3号炉の稼働を自主的に停止している。組合には焼却炉が3基あり、1、2号炉は稼働を続ける。通常のごみ処理に影響は出ていないという。3号炉から検出されたダイオキシン類の速報値は1立方メートル当たり0・53ナノグラム等量で、基準値(0・1ナノグラム等量)の5倍超だった。県は15日、検査業者から確定値は速報値と同じ値だったと報告を受けた。

 県はダイオキシン類対策特別措置法に基づき、県内64カ所の対象施設の中から毎年1カ所程度の施設を無作為に選び、抜き打ちで検査している。本年度の検査は組合を選定し、2月に実施していた。検査対象は3号炉のみで、1、2号炉は検査していない。 (稲福政俊、島袋良太)