花を手に被害者に思い寄せて 性暴力根絶訴え 那覇でフラワーデモ


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性暴力の被害者に寄り添うメッセージカードを道行く人に示す「フラワーデモin那覇」の参加者ら=11日午後7時すぎ、那覇市泉崎

 花を手に性暴力の根絶を訴える「フラワーデモin沖縄」が11日、那覇市泉崎の県庁前広場で開かれ45人が参加した。静かにたたずむサイレントスタンディングで、道行く人にメッセージカードを掲げ、性暴力を許さないという抗議の気持ちと、被害者への連帯を示した。

 この日初めて参加した事務職の女性(33)=那覇市=は友人に誘われて足を運んだ。「自分自身に被害があったというわけではないけど、被害に遭った女性がいるということを知る場所として通いたい」と話した。

 2本のガーベラの花を手にし、浦添市から訪れた51歳の女性は「何もできないけど、思いを寄せていることを伝えられたらと思う」と話し、性暴力被害者へ寄り添う気持ちを示した。

 主催者の1人である強姦救援センター・沖縄(REICO)の高里鈴代さんは「フラワーデモが(性被害などの自分の話を)安心して話せて、他の人の話も聞いて受け止めるという不思議な空間になっている。会場には行けないけど『開催されていることがうれしい』と連絡をくれる人もいる。たとえ参加者が1人であっても続けていきたい」と参加者に語った。

 フラワーデモは、2019年に4件の性暴力事件の無罪判決が続いたことがきっかけで東京で始まり、刑法改正を目指して全国に広がった。沖縄では同年8月に始まり、毎月11日に各地で開催、今年で3年目となる。
 (慶田城七瀬)