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宿泊仲介サービスのエアビーアンドビージャパン(東京)が沖縄総合事務局と「ワーケーション」に関する連携協定を結んだ。社長の田邉泰之氏に県内でのサービス展開などについて聞いた。
―ワーケーション連携の経緯は。
「空き家の利用をはじめ、副収入を得る手段、新しい人流による経済効果など、ホームシェアリング(民泊)にはさまざまな活用方法がある。ただ、日本では認知が低く、活用してもらうため、事例作りをしたいと考えるようになった」
「我々のユーザーには、さまざまな地域の文化を深く知りたい、体験したいという方が多い。通常の観光に加え新しい旅の形として地元の方と交流することで、また来たい、また来るという関係人口の構築につなげることができる」
「沖縄には沖縄ならではのニーズがある。連携を通して我々の知見を共有しながら活用方法を議論し、貸主の『ホスト』を中心に地元の方々と議論しながら健全な普及を地域と共に目指したい」
―ワーケーションに関する沖縄の魅力は。
「コロナ下の2年間は、世界の傾向として長期滞在の日数に関する総日数に占める割合が伸びている。沖縄でも同様にワーケーションでの長期滞在が増えているとみる」
「普段の生活と違う文化を垣間見たいという『ゲスト』(利用客)の需要があり、沖縄にはユニークな文化がある。マリンスポーツなどさまざまな活動を楽しめるということも魅力的だ」
―コロナ流行前との需要の変化は。
「エアビーとして2013年ごろからアジアに投資を始める中で、ユーザーの行き先として一番人気が高かったのが、実は日本だった。そうすると日本はゲストを増やすというよりもホストを増やす活動がメーンになった」
「しかしコロナ禍をきっかけに、2年前から日本のユーザーの予約を増やすという形に切り替えた。日本の文化を再発見するという関係人口をつくり、場合によっては定住者、第2のふるさと、いろんな形で活用していただくことで地域課題の解決の糸口になるようなことが非常に多い」
―取り組みについて県民にアピールしたいことは。
「面白い旅のスタイルだと思う。ゲストが地元の方々とじかに触れ合い文化を知る。旅で得られる新たな恩恵として取り込むことで、長期滞在や関係人口の構築につなげていきたい。地元にも恩恵をもたらす仕組みについても考えていきたい」
「旅先で貢献したいというゲストが増えている。沖縄の子どもたちが県外のゲストと触れ合う機会がつくれないか、議論も進めている。ぜひ実現していきたい」 (聞き手・小波津智也)