有料

ラオスの子に絵本届けよう 沖縄の小学生が不要はがき930枚集め支援「SDGs広めたい」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
古蔵小児童会のメンバー=10日、那覇市立古蔵小学校

 【那覇】児童や教員らが率先してSDGs(持続可能な開発目標)の活動をする那覇市立古蔵小学校(仲間一史校長)では、児童会のメンバーらがこのほど、書き損じはがきを校内で集めて、ラオスの子どもたちに絵本を届ける取り組みを実施した。

 誤字や印刷ミスがあるはがきや年始に使い切れなかった年賀はがきなどを集めて、ラオスの子どもたちの教育支援を行うNPO法人「ラオスのこども」に送って郵便局や金券ショップなどで換金してもらい、ラオス語で書かれた絵本を購入しラオスの小学校に届ける。

 はがきの回収に取り組んだのは児童会の安座間輝人(きらと)さん(12)と舩木利凰(りお)さん(12)、新城和幸(わこ)さん(12)、與那嶺悠真さん(12)、兼城愛華(あんな)さん(12)、高山咲輝(さき)さん(12)、城間大喜さん(12)、喜久里波美(ななみ)さん(12)の8人。青年海外協力隊としてラオスに滞在する同校の金城千秋教諭が児童会メンバーに呼び掛けた。

 8人は、絵本100冊分に相当するはがき700枚を回収することを目標に昨年11月9日、校内放送で呼び掛け、回収ポストを校内に設置した。年末年始を挟んで、目標を超える150冊分相当の930枚が集まった。はがき回収は1月14日に締め切り「ラオスのこども」に送った。

 安座間さんは「こんなにたくさんのはがきが集まるとは思わなかった」と驚く。新城さんは「早くラオスの子どもたちの手元に絵本が届いて、喜んでくれたら」と顔をほころばせた。

 8人は全員6年生で、3月に卒業する。與那嶺さんは「中学でも人のために活動をしたい」と意気込んだ。喜久里さんは「古蔵小で学んだSDGsの活動を続けて、広めていきたい」と前を見据えた。児童会担当の眞境名南教諭は「それぞれが活発に動いてくれたので成功した。中学でも頑張ってほしい」と背中を押した。絵本は、近いうちに金城教諭がラオスの学校に届ける予定だ。
 (金城実倫)