伊江村立診療所の常勤医わずか1人に…1人が退職 議会は県に支援要請


社会
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伊江村立診療所の常勤医師確保を求める意見書を、大城玲子部長(左)に手渡す渡久地政雄議長=22日、県庁

 伊江村議会(渡久地政雄議長)は22日、伊江村立診療所の医師不足の解消を求める要請決議と意見書を県の大城玲子保健医療部長、赤嶺昇県議会議長に提出した。

 村立診療所は1日約100人の外来診察や急患対応、往診などを常勤医2人と週2回の代診医、看護師8人で担っている。常勤医1人の退職に伴い、村は後任を募っているが、22日時点で見つかっていない。

 県庁で大城部長と面談した渡久地議長は「村民約4400人の医療を支えるため、(常勤医の)2人体制は維持しないといけない」と訴えた。大城部長は、関係機関とともに、代診医師の派遣などを調整していく考えを示した。

 県によると、離島などの医療機関勤務を目指す学生を養成する、琉球大学医学部の「地域枠」制度を経た医師の派遣は2020年度は5人、21年度は9人と年々増えているという。22年度は20人を予定しており、離島医療に関する中長期的な医師確保策になるという。
 (嘉陽拓也)