那覇空港第2滑走路祝賀会、2年越しに 観光回復起爆剤を期待


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鏡開きで第2滑走路の供用開始2周年を祝う玉城デニー知事(右から5人目)ら関係者=26日、那覇空港国際線ターミナル

 那覇空港第2滑走路の供用開始から2年を祝う記念祝賀会が26日、那覇空港国際線ターミナルで開かれた。経済界の関係者や市町村首長のほか、西銘恒三郎沖縄担当大臣や菅義偉前首相ら約200人が出席した。祝賀会は当初、2020年の完成時に行う予定だったが、新型コロナウイルス感染症の影響で2年越しの開催となった。

 アジアを代表する国際空港の実現に向け、20年3月に運用が始まった第2滑走路。2本体制になることで、航空機の年間発着容量が従来の13万5千回から24万回に拡大した。観光客や航空貨物など物流の受け入れ余地も広がり、観光を中心に県経済発展の起爆剤として期待されている。

 主催団体の那覇空港拡張整備促進連盟の石嶺伝一郎会長があいさつし、新型コロナの流行で那覇空港の発着回数や入域観光客数は大幅に落ち込んでいるものの、19年までの好調な観光需要を背景に、収束後は再び成長に向かうと断言。「世界最高水準の国際リゾート・ビジネス空港の実現を目指して頑張ろう」と呼び掛けた。

 玉城デニー知事は「新たな振興計画の策定を進める中で、那覇空港はさまざまな施策の重要な基盤だ。県として利便性向上の取り組みを積極的に行う」と述べた。

 菅前首相は、沖縄の経済発展には観光産業の成長が不可欠だと訴えてきた仲井眞弘多元県知事の強い要望から第2滑走路建設が動き出したと振り返り、「今後も沖縄の発展を支援していきたい」と述べた。(当銘千絵)