美里が初優勝、全国大会へ 1点を守り抜き総合力で栄冠つかむ 海銀杯・中学春季野球


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
鏡原―美里 ダイナミックなフォームで力投する美里の眞喜志拓斗=28日、タピックスタジアム名護(ジャン松元撮影)

 中学軟式野球の第29回沖縄海邦銀行杯争奪大会(県野球連盟主催、琉球新報社共催)・第62回県中学校春季大会・第39回全日本少年大会県予選大会最終日は28日、タピックスタジアム名護で行われた。決勝は美里が1―0で鏡原(宮古)を破り、初の栄冠をつかんだ。美里は全国大会(8月、神奈川県)に派遣される。

1点死守 総合力で栄冠

 美里は投手の眞喜志拓斗が要所を締め、虎の子の1点を守り抜いた。投球制限があり交代を繰り返しての登板だったが、130キロの直球にカーブやスライダーを織り交ぜて打者を手玉に取った。

 眞喜志がマウンドに送られたのは三回表無死一、二塁とされた場面。厳しい状況でも「送りバントが来る」と焦ることなく打者と向き合った。予想通りの犠打に前進守備で対応し、併殺でピンチをしのいだ。続く打者は三振に打ち取った。

 その裏、先頭打者の大城孝平がスライダーを右中間へはじき返して三塁打とした。1死とされた後に、仲村真彦の内野ゴロの間に1点をもぎ取った。

 チームは捕手の國吉陽元、右翼の温井悠斗ら主力2人を欠きながらも総合力で栄冠をつかんだ。捕手を任された比嘉佑真主将は「2人を全国に連れて行くという気持ちで戦った。気を緩めずに団結することができた」と高揚感をただよわせた。

 準々決勝ではライバルの東風平を2―1で破った。これまで県大会で2度敗れており、雪辱を果たした。眞喜志は「県代表として悔いのないプレーをしたい。ベスト4に入れれば大きい」と全国へ照準を定めた。 (大城三太)

・・・・・・・・・・・・・・・・

部員10人でやり切れた

 準優勝した鏡原(宮古)の花城朗維主将 準優勝はうれしい。1点差は悔しいが、10人という少ない部員数でやり切ることができた。みんなで協力して集中力を発揮できた。美里はどんどん打ってくるチームで攻撃力があった。後輩たちは優勝してほしい。