夫婦でジャム作り四半世紀 開発した商品は50種類 新商品「もずく醤」で村コンテスト優勝


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 【宜野座】沖縄県宜野座村宜野座区の知名幹夫さん、美佐子さん夫婦が営む「ぎのざジャム工房」が四半世紀に及ぶジャム作りを重ね、50種類以上のジャムを商品開発した。村内の生産者とつながるスタイルで「地産地消」「SDGs」を先取りしてきた。四半世紀のアイデアの集大成として、もずくに黒ニンニク、黒酢を加え、アジア圏へのビジネス展開を視野に入れた新商品「もずく醤(じゃん)」がこのほど宜野座村のアイデア商品コンテストで優勝した。

農家から届いたイチゴを前にする店主の知名幹夫さん、美佐子さん夫婦=宜野座村のぎのざジャム工房

 オーガニック志向の生活だった知名さん夫妻がジャム作りを始めたのは、同村福山区にある美佐子さんの実家が栽培していたタンカンの「規格外」果実がジュースなどの加工用に安く使われたり、廃棄されたりしたこと。「もったいない」との思いから、当時、宜野座村が実施した特産品コンテストに「タンカンマーマレード」を出品し、入賞したことがきっかけとなった。

 出荷できない規格外が生じることに着目し、村内の農家からマンゴーやパインなど、規格外の果実を無駄なく使うことをセールスポイントとしてきた。

 有機農作物にこだわり、調理師免許も取得してジャム作りに力を入れてきた幹夫さんは、フルーツにショウガなどを加えた「スパイス系」、ニンジンやカボチャなどの「野菜系」と意欲的にジャムを開発した。消費者の固定観念を覆すべく、村内のこだわりみそ生産者と一緒に、ご飯に合う「みそ系」、肉に合うソースの「チャツネ系」などもつくった。

 知名さんの商品は、工房や北部地域の道の駅で購入できる。問い合わせは(電話)098(968)8376。
 (池辺賢児通信員)