「三役からパワハラ」33人 豊見城市第三者委、アンケート公表


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豊見城市役所

 【豊見城】沖縄県豊見城市のハラスメント事案に関する第三者委員会(平良卓也委員長)は30日、市役所で記者会見し、2月に市職員823人を対象に実施したアンケート調査で、回答した469人の24%に当たる113人が上司からパワーハラスメントを受けたと回答していたことを明らかにした。パワハラを受けたとした回答で、33人は山川仁市長ら市三役から受けたとし、大声で怒鳴られるなどの行為があったと訴えている。

 平良委員長によると、自由記述欄には市長からパワハラを受けたとして「すごいけんまくで、大声で怒鳴られた」、「それでも管理職か、降格したいのか」と発言されたことなどの記載があった。一方、平良委員長はパワハラの有無について事実認定と評価をすることは「難しい」との見解を示し、同委員会として認定しなかった。

 同日の発表で、第三者委員会の調査は終結した形となるが、今後は市議による実態把握調査特別委員会で問題が議論されることになる。

 山川市長は記者団に対し「(アンケート結果を)重く受け止める」と述べつつも、パワハラをした「認識はない」と改めて否定した。その上で「職責を全うする中で、熱い思いで指示をすることがある。それで心を痛めた人もいるかもしれない。改善すべきところは改善していきたい」と話した。ハラスメント防止に関する「条例制定も検討したい」とも述べた。

 アンケートは会計年度任用職員を含め、無記名方式で、ウェブで実施した。パワハラだけでなく、セクハラなど五つのハラスメント事案について、過去5年間に自身が受けたり、相談されたりしたかの有無を問うた。アンケート結果の詳細は後日、市のホームページに掲載される。(照屋大哲)