なんと100歳差!同じ誕生日の101歳と1歳のやしゃご 親族が集まって祝福 沖縄・今帰仁村


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親族に囲まれてやしゃごの世羅ちゃんを抱く具志春さん(後列中央)=3月21日、今帰仁村渡喜仁

 【今帰仁】今帰仁村の具志春さん(101)と、やしゃごの島袋世羅(せら)ちゃん(1つ)=沖縄市=が3月25日、共に誕生日を迎えた。親族約20人が同20日、村渡喜仁の春さん宅に集い、100年違いで同じ日に生まれた2人を祝福した。

 春さんは1921年、村勢理客生まれ。21歳で忠吉さん=94年死去=と結婚し、子ども6人を育てた。孫は17人、ひ孫38人、やしゃごは10人に上る。世羅ちゃんは春さんの次女の長男の次女・島袋柚菜(ゆずな)さん(26)の次男に当たる。

 101年を生き抜いてきた春さん。沖縄戦では忠吉さんが出征し、幼い長女と長男を抱えて村内の山や羽地(現名護市)で避難生活を送った。「大砲がばんない落ちて、死ぬなら家族みんな共に、と覚悟した」と振り返る。

 戦後は豆腐を作って売り歩くなどして子どもたちを育てた。現在も元気で、自分のことは自分でする性格という。最近の日課は夕食後の2時間、同居する長男の栄一さん(77)とセツ子さん(78)夫婦とカラオケで歌声を競うこと。琉球民謡の「石くびり」などをよく歌うという。

 「大勢の子や孫に恵まれ、私は世界一の幸せ者」と笑う春さん。世羅ちゃんには「健康で立派な大人になってほしい」と期待した。栄一さんらは「母には、ますます元気で長生きしてほしい」と願った。(岩切美穂)