県立中部病院で診療制限 泌尿器科、医師不足で


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県立中部病院

 県立中部病院が医師不足のため、泌尿器科の新規患者の受け入れを一部制限していることが2日までに分かった。泌尿器科の医師がいない北部病院への応援も難しくなっている。県病院事業局は、県内外の大学に人材紹介を依頼しているとし、医師確保を急いでいる。

 泌尿器科は医師1人が3月31日付で退職し、医師1人の体制となった。定数は3人で、2人の欠員が生じている。診療への影響は1月から生じており、現在3カ月程度待つ状況が生じている。県病院事業局は、緊急で対応する必要がある場合は、地域連携室を通じて個別に判断して対応しているとした。また、救急で訪れる際も事前に問い合わせるよう求めている。2020年度の中部病院泌尿器科は入院患者が延べ2575人、外来患者は5203人、手術件数が217件あった。県病院事業局によると、泌尿器科の医師は北部病院でゼロ、南部医療センター・子ども医療センターは小児部門に1人、宮古病院に2人、八重山病院で1人と厳しい状況が続く。

 我那覇仁・県病院事業局長は3月の文教厚生委員会で、医師確保のためにも手術を支援するロボットを導入し、医師の負担軽減を図ることが重要になっているとし「機器を整備しながら医師確保についても相談したい」と話した。 (知念征尚)