ゾーンディフェンスを敷く滋賀に先手必勝のスタイルで前半から勢い付き、攻撃の手を緩めなかった。
28得点15リバウンドと存在感を発揮したのは、大黒柱のジャック・クーリー。目立ったのは仲間がシュートを外した後のフォローだった。「仲間にも自信を与えたいという思いでボールを拾っている」とリングにはじかれた後のボールを見逃さずに奪い、何度も自らが得点へとつなげた。シュートを外してもマイボールにしてくれるという安心感をもたらし、各選手が果敢に得点を狙う積極性へと好循環に働いた。
滋賀は第3Qで必死の追い上げを図ったが、キングスにあせりはなかった。第4Qは岸本が3点弾4本を決め、相手の勢いをそいだ。内へ切り込むドライブでも点を決め、ディフェンスを欺くしたたかなプレーで引き離した。
岸本は「前半は滋賀のゾーンをパスで崩せた。後半パスがつながらず、ピック&ロールに切り替えてうまくいった。次の策、次のアプローチをすぐに実行できている」とチームの対応力の高さに手応えを感じている。隙を見せず「明日も緊張感を持って戦いたい」と気を引き締め直した。
(大城三太)
プロバスケットボールBリーグ1部西地区1位の琉球ゴールデンキングスは2日、沖縄市の沖縄アリーナで同10位の滋賀レイクスターズと今季第42戦を行い、92―50で圧勝した。前半は、終始主導権を握り、主にインサイドから得点を重ね46―24で折り返した。後半は岸本隆一の3点弾などで引き離した。8連勝で通算成績は38勝4敗。首位を維持した。次節は3日、同会場で滋賀と戦う。
キングス 38勝4敗
92―50(29―11,17―13,18―12,28―14)
滋 賀 10勝32敗
【評】キングスは出だしから出力全開でリズムをつかんだ。流れるようなパス回しからドウェイン・エバンスや、アレン・ダーラムらがインサイドへの切り込みから得点を重ねた。第4Qは岸本が3点弾を次々と決め、点を引き離すための起爆剤となった。
課題クリアし成長
桶谷大HC(キングス)の話 出だしから自分たちのリズムでプレーできた。守備の強度を上げることや上位チームにも通用するような攻めができるように、一つ一つの試合で課題をクリアしながら成長の糧にしていきたい。ミスした選手も次のチャンスでよくやってくれた。
フィジカルに差
ルイス・ギルHC(滋賀)の話 インサイドでのフィジカルの差を感じた。明日はしっかり同じレベルに引き上げて臨みたい。けがした選手もいるが、言い訳せず取り組んでいきたい。