「平和の大切さ世界に伝えて」 ウクライナ侵攻の報道見た小学生ら、ひめゆり資料館に寄付


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ひめゆり平和祈念資料館

 【糸満】糸満ジュニアバレーボールクラブの児童ら16人がロシアのウクライナ侵攻を受け3月26日、ひめゆり平和祈念資料館に女子5千円、男子5千円の合わせて1万円の寄付を行った。

 小学6年生(当時)の上原美優さんと嵩原舞桜さんは「今、現地では爆弾から逃げている子どもたちがいて、沖縄も戦争の時、ガマに逃げていたことが同じ。早く戦争が終わってほしい、そのためには平和の大切さを伝える資料館が大切だと思う」と思いを語った。

 クラブは昨年夏休みに、市から提供された無料チケットでひめゆり資料館を見学。その際平和の大切さを感じ、沖縄戦は沖縄にとって切っても切れないことだと学んだ。

寄付金を渡す糸満ジュニアバレーボールクラブの子どもらと我那覇事務局長(中央)=3月26日、糸満市のひめゆり平和祈念資料館

 その後、ロシアのウクライナ侵攻を報道で目にした子どもたちが、クラブとして何ができるか意見交換をし、「戦争をやめてほしい」「平和が大切だと世界に伝えてほしい」という声が上がった。その後子どもたちからひめゆり資料館が行う平和の発信活動を支援するため、支援金の寄付をしようと意見がまとまった。

 寄付金はクラブで集めたアルミ缶リサイクルによる収益と、子どもたちをバックアップしたいと保護者会会費から出されている。

 県女師・一高女ひめゆり平和祈念財団の我那覇亮司事務局長(51)は「入館者が減っているので、メッセージやクラブの方からの寄付にとても感謝している。難局を乗り切り、今後も活動を未来につないでいきたい」と感謝の気持ちを述べた。
 (川嵜紋通信員)